2010-01-01から1年間の記事一覧

よいお年を

今年のベスト

テトロ(コッポラ) ローラーガールズ・ダイアリー(ドリュー・バリモア) ソシアリスム(ゴダール) 勝利へ(ベロッキオ) 刑事ベラミー(シャブロル) サバイバル・オブ・ザ・デッド(ロメロ) バッド・ルーテナント(ヘルツォーク) 風にそよぐ草(アラン…

ソシアルな日々

『ゴダール・ソシアリスム』再見。「年食ったら谷間」はもともとおっぱい派のゴダールとしては当然の変化なのだろうか。映画内ではじめてのポン寄りがリャマというのはやはり人を食っていると思いつつ、谷間もリャマも猫もフクロウもロバも楽しめる、そんな…

ひとつの歌

先日、杉田協士監督の初長編『ひとつの歌』(池袋シネマロサにて来年公開予定)を試写で拝見しました。 コッポラの『テトロ』もそうだったけれど、弱さを積極的に受け入れる強さを持った映画だった。一回の出会いが、一つの歌が、ギリギリな若者二人をかろう…

爆速!

シャンテシネにてジャン=リュック・ゴダール新作『ゴダール・ソシアリスム』。パンフで見ると、前作『アワーミュージック』日本公開から5年も経ってたのか……つい最近見たと思ってたけど。 とにかく爆速。より文脈なく、より軽やかに、より性急に。どんどん…

行きずりの街

『行きずりの街』(阪本順治)@丸の内TOEI。志水辰夫原作のノワールもの。 とにかくこの映画、雑誌NobodyのWeb記事で梅本洋一氏が書いているマンションのシーン、仲村トオルと小西真奈美がよりを戻すこのシーンに尽きる。このシーンは何度でも見たいと思う。…

休日

Summer Palace

ロウ・イエ『天安門、恋人たち』。 風が吹く。木がざわめく。水のないプールのほとり、座っていた少女は自らの重みに耐えかねたようにコンクリートに倒れこむ。風には綿毛のような白い羽根が混じっている。キャメラはゆっくりと上昇し、横たわる少女を捉える…

相変わらず猫

スプリング・フィーバー

少し前にシネマライズで見た『スプリング・フィーバー』(ロウ・イエ)、とてもよかった。恋愛至上主義な世界には途中やや醒める時間もあったのだけど、とにかく描写が強い。開巻まもなくで唐突に始まるセックスシーンから、描写の連鎖に引き込まれてゆく。 …

誕生

前回載せた動画の二匹、その子どもかどうかはわかりませんが、向かい家に子猫が。

Multilevel Holarchy(EP-4再び)

久方の休日、浅川マキとちあきなおみばかり聴いて過ごしておりました。(浅川マキさん、廃盤ものの再発が出るようです) それとEP-4。 『Multilevel Holarchy』はEP-4、1980年〜83年のライブ音源のコラージュ盤。 断片がぶっきらぼうに繋ぎ合わされたこのア…

猫二匹

撮ってみましたよということで。

エッセンシャルなベラミーのエクスペンダブルな遠距離恋愛

金がない。金がほしい。 最近見た映画たちのことを、備忘録的に。 『エッセンシャル・キリング』(イェジー・スコリモフスキ)@東京国際映画祭 追い詰められた動物としての人間。雪の中をただただ怯えて逃げ惑うヴィンセント・ギャロの歩みはガス・ヴァン・…

test video

カメラのテスト。

秋刀魚

おいしくいただきました。

EP-4

EP-4というバンドの存在を知った。 10/6のDOMMUNEに首魁の佐藤薫が出演していたらしい。そこで熱狂した友人から、聞いた。こちらのサイトで『制服・肉体・複製』という1stカセットテープ音源が聞ける。 ざらっとした凶暴さ。低音のうねり。無機質の心なさ。…

テトロ

モンテイロ祭で陰毛!陰毛!もひとつ陰毛!と叫んだりと、珍しく映画を見まくっています。秋です。 遅ればせながら、ラテンビート映画祭にて上映された、フランシス・F・コッポラ『テトロ』について。 わたしがいきなりつかまれたのは、ギャロのもとに訪ねて…

休憩

ローラーガールズ・ダイアリー

『ローラーガールズ・ダイアリー』(ドリュー・バリモア/2009)は近年のアメリカ映画でまれに見る、パワフルに古典的な映画だった。原題は Whip It 。潔いタイトル。 スモールタウンの田舎、親の束縛、ローラー競技との出会い。この出会いのカットにみなぎ…

夕焼け

灯台守

昨日は久々フィルムセンターにてジャン・グレミヨン『灯台守』(1929)。 男が父親と孤島に一月、灯台守として籠もることになるのだが、男は狂犬病の犬に噛まれていて、狂っていく。そして……というだけのお話で82分。波!風!犬!煙!幻影!とイメージの連鎖で…

祖母のこと

母方の祖母が亡くなったのは、昨年の7月のことだった。 典型的にサラリーマンな中産階級ばかりの親族の中で、この人のユーモアあふれるアティテュードと本好きは、いつも心の拠り所だった。映画の道に進む、とわたしが言い出したときに、”やめておけ”の大合…

ぼくのエリ 200歳の少女

久々に更新してみる。 テアトル銀座で公開中の『ぼくのエリ 200歳の少女』(トーマス・アルフレッドソン)を見た。 いじめられっ子の童貞美少年と、200年生きている吸血鬼少女のラブストーリー。舞台は雪、日本に入ってくるのは珍しいスウェーデン映画。 序…

Socialismo

今となっては懐かしいCUBA。キューバ。 わたしが訪れたのは2003年の夏だった。

忍びの卍

鈴木則文監督の『忍びの卍』を新文芸坐にて。 ニュープリント。原作は山田風太郎。 則文師、実はかなりヒッチコックなんじゃないかと思っているのだが、やはりこの映画もラブシーンになるとキャメラは回る回る。ぐるんぐるん。この映画、元は桜町弘子の一人…

隅田川

少し前、天気の悪い日の。

サイレンサー

公開中の『プレシャス』が誠実でとてもいい映画だったので、監督の処女作『サイレンサー』(リー・ダニエルズ・'05)をDVDで鑑賞。原題は "Shadowboxer"。 まあ下手も下手でハラハラしたが、野心は高い。虐待されていた子の話、ということでは『プレシャス』…