EP-4


EP-4というバンドの存在を知った。


10/6のDOMMUNEに首魁の佐藤薫が出演していたらしい。そこで熱狂した友人から、聞いた。こちらのサイトで『制服・肉体・複製』という1stカセットテープ音源が聞ける。


ざらっとした凶暴さ。低音のうねり。無機質の心なさ。さんざん暴れ散らかしても醒めている、心ない音。不思議と、退廃感だけはない。パンクの音でファンクする、とも言われているらしい。というかひたすらかっこいい。参った。


リマスターされCD化している『昭和大赦』(当初は『昭和崩御』というタイトルで発禁、のちに『昭和大赦』に新曲を加えた『昭和崩御』を「本」の形で出したようだ)も聞いてみたが、音の配置や突然の転調も含む展開は、精密かつ緻密。音の籠もった『制服・肉体・複製』からはポップグループにも通じるような凶暴さの印象を強く受けるが、リマスターの音で聞くと(時期も違うものなのでその違いはあろうとも)、理知的に音が詰め込まれたゆえの混沌が見えてくる。首魁の佐藤薫については色々と話があるようだが、クレバーに偏執的な人間であることは間違いないと思われる。



活動は京都、80年代初頭に数年だけというアングラっぷりなので、これまでわたしはバンド名を聞いたことさえなかったのだが、知っている人は知っているものだろうな。とにかくまずは既発CDを集めるところから始まって、この音は一生追うことになる予感がひしひしとしている。ポストパンクな音が好きな人には間違いなくオススメします。とにかく一聴を。


昭和大赦-リンガ・フランカ1

昭和大赦-リンガ・フランカ1