2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『夏の黄昏』カーソン・マッカラーズ

カーソン・マッカラーズ『夏の黄昏』を読んだ。加島祥造訳。村上春樹訳『結婚式のメンバー』と元は同じもので、原題は The Member of the Wedding 。これは完全に好みレベルの話だけど、おれは『夏の黄昏』のほうがよかった。後半に黒人の家政婦ベレニスのぐ…

『わたしたちが光の速さで進めないなら』キム・チョヨプ

著者は1993年生まれ。『はちどり』キム・ボラ監督の次回作の原作も入ったSF短篇集。ほとんどの話でフォーカスが当たる人物は女性で、家族の話、孤独についての話、愛についての話、などが語られる。センチメンタルだけどそれぞれの物語の核にしっかりSF的な…

カーソン・マッカラーズ

『心は孤独な狩人』(村上春樹 訳)でハマった。同じく村上春樹訳の『結婚式のメンバー』は読んでいて、いい小説だなと思ったけれど、感動まではしなかった。今回、マッカラーズをいくつか読んでみて、『結婚式のメンバー』はマッカラーズの作品中で例外的に…