ダーク・シャドウ


ちょっと以前に見た『ダーク・シャドウ』。言わずと知れたティム・バートン監督作。


これだけのものを作られてしまうと特に言うこともない。海を滑っていく導入から、完璧さに震える。メロドラマとコメディーとホラーとアクションに加えて70年代ポップ、とあらゆるものをこれだけ詰め込んで、それでも「ただのアメリカ映画」として誰にでも見られるのが何より凄い。


監督の奥さんはちょっとミスキャストだと思うけれど(個人的にはマリサ・トメイ姉さん希望)、まあそれは仕方ないとして、女優陣の適材適所っぷりは半端でなく。それぞれがそれぞれの役柄にぴたっとはまる。ミシェル・ファイファーエヴァ・グリーン、家庭教師のベラ・ヒースコートクロエ・グレース・モレッツ……。溝口ふうに『コリンズをめぐる5人の女』とでも言いたいような、とにかく贅沢な女優陣だった。フォードの喧嘩をセックスに置き換えたらこうなるかという、ハッスルしすぎなセックスシーン。階段から現れるミシェル・ファイファー VS エヴァ・グリーン。……いやあもう。映画見ててよかった、と思える映画。


いやあ、しかしセフレが魔女だとほんと恐ろしいですね。