カリフォルニア・ドールズ/白夜

 


カリフォルニア・ドールズ』(ロバート・アルドリッチ)、『白夜』(ブレッソン)。


仕事先を変わってまったく映画が見られず、先月後半から今月ここまでにかけて、この2本しか見ていない。


もう言わずもがなのニュープリント2本。フィルム上映が難しくなる前にこれだけは!という配給や上映の方々の熱意が噴出して、この二本の、まさかのニュープリント上映が実現。この二本をフィルムで、劇場で見られる日を迎えて、感無量です。二本とも、映画館で、スクリーンから放たれる、徹底的に醒めていて、かつ熱い心意気を他のお客さんたちと一緒に感じながら見ることは幸せきわまりない体験だった。


カリフォルニア・ドールズ』はスクリーンで見るとこんなにも寒々しくて気高い映画なのかと思ったし、初めて見た『白夜』は素敵に奇妙な、きゅんきゅんしながら笑えるラブストーリーだった。あの変な音楽の使い方。


この二本、フィルムで、スクリーンで見られるのは生きているうちは最後かもしれない。アルドリッチに至っては、『ロバート・オルドリッチ読本 vol.1』(劇場でも販売)、『ロバート・アルドリッチ大全』(もうすぐ発売)の刊行と、ここに来ての大盛り上がり。2018年の生誕100年にはぜひ全作上映が叶うよう、みなさん最後のシアターNに駆けつけてください。この二本を配給してくれた、どちらも小さな配給会社の方々、そして劇場の方々には、心からありがとうと言いたい。