2011.9.11 脱原発デモ@新宿

新宿で行われた脱原発デモに行ってきた。


参加者は以前に比べて格段に少なくなってきているし、プラカードも減った。熱気は下がってきている。警察の圧力はますます強くなり、実行2日前に急にコース変更を通達してきたらしいし、今日は10人以上が逮捕されたそうだ。でもそういうものだ。誰に強制されて参加するわけでもない、個人の直接行動。それがデモだ。警察はいつだってクソだ。


行進の後、広場ができるのはやっぱりいい。行進だけで散っていくより格段にいい。臨時広場の周りは警官と護送車に囲まれて、デモ参加者以外は入れないように、なるべく周囲の目に触れないようにされるのだが、これは映画館もそうだと思うけれど、集団で何かに目を向けたり耳を澄ませたりすることで生まれる連帯感、といってもその場限りの連帯感なのだが、この感覚がいい。今日のデモだと、いとうせいこうのラップ(トラックはDub Master X)の際の盛り上がりは純粋に楽しかった。キレのあるポエトリー・リーディングで、やはりラッパーとしてのいとうせいこうは、いい。


「人前で喋るのは得意じゃないんですけど」と言いながら登壇した柄谷行人氏は言っていた。日本の国民主権はフランスやイタリアとは違い、民衆が直接行動=デモによって勝ち取ったものではない。だから現在の危機は、日本の民衆が改めて、自らの手で国民主権を獲得するチャンスなのだ、と。


今日は新宿以外でも、全国の異なる場所で一斉にデモが行われたそうだ。それらが合流して10万人規模の大規模デモも一度はやってみたいけれど、それぞれのグループが、誰に強制されるわけでもなく自ら動いている。それもいいなと思う。


来週、9/19(月・祝)には大江健三郎氏や坂本龍一氏の発起による大規模デモも予定されているとのこと。わたしも参加予定。デモを一回やったから何か変わるわけでもないし、用事と重なれば無理に行くわけでもない。デモへの参加も日常化してきた。これくらいのペースで、日本にあるすべての原発が止まるまで続けていきたい。生きているうちにすべての原発を止めるのは、いま生きている世代の責務だ。










【2011.9.12追記】
いとうせいこうパフォーマンスのフルバージョンはこちら。YouTubeからの転載です。